就労移行支援を利用して就職できましたか?【実際の利用者にアンケート】
「利用することで本当に就職できるの?」
「どれくらい通えば就職できる?」
など気になっている方も多いのではないでしょうか?
今回は就労移行支援に通った経験のある方36名を対象に、就労移行支援を利用しての就職についてを調査しました。
アンケート概要
調査対象:就労移行支援に通った経験がある方
調査方法:インターネット調査
調査期間:2024年3月1日~2024年3月22日
調査人数:36名
1. 年齢
2. 性別
3. どこの就労移行支援事業所に通っていましたか?
4. 就労移行支援を利用して就職できましたか?
5. どの雇用枠で就職をしましたか?
6. 通ってどのくらいで就職できましたか?
アンケート属性は次の通り。
・性別
男性 18名(50.0%)
女性 18名(50.0%)
・年齢
10代 1名(2.8%)
20代 10名(27.8%)
30代 13名(36.1%)
40代 9名(25.0%)
50代 3名(8.3%)
就労移行支援を利用して就職できたのは約8割!
はい 28名(77.8%)
いいえ 8名(22.2%)
約8割の人が就労移行支援を利用して就職できたと回答。
最も多かったのは『障害者雇用枠』での就職
障害者雇用枠 15名(41.7%)
一般雇用枠 12名(33.3%)
就労継続支援A型・B型事業所 2名(5.6%)
できなかった 7名(19.4%)
『障害者雇用枠』での就職をした人が最も多かったです。その次に多かったのは『一般雇用枠』での就職という結果でしたが、3名しか、差はありませんでした。就労移行支援からの就職だからと言って、障害者雇用枠での就職がダントツで多いわけではないようです。それぞれ自分の考えで就職する雇用枠を選択していることが分かりますね。
通って半年~1年で就職できる人が多い
3か月未満 4名(11.1%)
3か月~半年 6名(16.7%)
半年~1年 8名(22.2%)
1年~1年半 3名(8.3%)
1年半~2年 7名(19.4%)
できなかった 8名(22.2%)
通って『半年~1年』で就職できたと答えた方が最も多い結果となりました。次に多かったのが『1年半~2年』『3か月~半年』という結果に。円グラフを見てみると約5割は1年以内に就職していることが分かります。意外と早くに就職する人が多いですね。
【就職活動した人に聞いた】就職活動・就職後の感想
面接練習・同行
女性・30代
支援を受ける中で、面接の対策や履歴書の添削など、就職活動に必要なスキルを身につけることができました。特に、面接の練習では、支援員の方々が模擬面接を通じて実践的なアドバイスをしてくれました。これは大変役立ちました。また、障害者雇用求人の紹介もあり、それが私の就職につながりました。
男性・30代
職場見学や採用説明会に同行してくれ、面接にも同席してくれました。私が返答に詰まってしまうとすぐに補足説明をしてフォローしてくれたので非常に助かりました。就職後はそのまま定着支援に切り替えて引き続き支援してくれるので、困ったことがあればすぐに相談できるのがとてもありがたいです。
求人探しのサポート
女性・30代
コミュニケーションが苦手なので人とトラブルになるのが怖いと伝えて、一人でコツコツ作業をするような仕事を紹介していただけました。履歴書や面接の相談はもちろんですが、何より不安なことを相談できて、寄り添ってもらえたのが良かったです。
男性・30代
就職先が決まるまで時間はかなり掛かったが、ハローワークなどで求人を一緒に探したり、こちらが万全の状態になるまで面接練習を何度も行ってくれたりと支援員のサポートが手厚かったため、希望していた企業に就職することができた。
応募書類の添削
女性・20代
就職に関しての求人がたくさんあり、自分に合った就職先を一緒に考えてくださり、また、面接の練習や、履歴書の手直しも手伝ってくださった支援者の方のおかげもあり、販売のお仕事に就職することができました。内定が出た後も就職するにあたっての不安なども聞いてくださいました。
男性・20代
面接の練習や履歴書の書き方など、就職活動に必要なスキルを身につけることができました。また、自己PRの作成や志望動機の考え方など、自分をアピールするためのコツも教えていただきました。支援員の方々はとても熱心で、私の希望やニーズに合わせたサポートをしてくれました。
精神面・体調面の管理
女性・20代
心理学に特化したプログラムや、週1日のカウンセリングのおかげでうつ症状がかなり改善できました。
男性・20代
生活訓練から通ったのですが温かかった、理解してくれる職員さんばかり、コロナ禍で悪化した発達障害の生活が変わった。働いていた時に戻ってきました。きつい時行きたくない時もあったんだけどちゃんと話を聞いてくれた。
就職後のサポート
女性・30代
就職後も、支援員に相談することができる体制が整っており、安心して働くことができました。特に、職場でのトラブルやストレスに関する相談には、適切なアドバイスをいただけました。支援員の方々の存在が、私の仕事への適応を助けてくれたと感じています。
男性・30代
就職後もセンターとの連携が続いており、困ったことがあれば相談にのってもらえるのが心強いです。
思うようなサポートを受けられないことも…
女性・30代
就職や個人事業と様々な書類の準備をしていたがサビ管含めサポート対応が悪くて最悪だった。
男性・30代
一般企業での就職は、なかなかハードルが高かったのと自分の病気を理解してもらえませんでした。
女性・30代
就職はしましたが、就職について、施設の援助は受けていません。また、社会人経験が浅いスタッフさんが多い印象でしたので、仕事について相談したいと思えませんでした。
まとめ
就労移行支援を利用していても『障害者雇用枠』以外での就職もできる
約5割が通って『1年以内』に就職
ということが分かりました。
就職活動では『応募書類の添削』『面接練習・同行』などのサポート、就職後は定期的に様子を見に来てくれたり、相談に乗ってくれたりのサポートを受けることができて助かったという意見が多かったです。
就職に関するサポート以外にも『定期的な相談で症状が軽減』『通うことで生活リズムが整った』という意見も。
就職に関するサポートはもちろん、それ以外のことでも助かったと感じる人がいるようです。
障害や疾患を抱えていて、就職について悩んでいる、なにかしらのサポートを受けてみたいと感じる人は就労移行支援に問い合わせてみることをおすすめします。
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