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【うつ病経験者アンケート】障害者手帳を持たない理由は?

2024.01.19

障害者手帳を持たない理由は人によって様々です。

「障害者と思われたくない…」
「必要性を感じない。」

などの理由から手帳を持たない選択をしている方も多いのではないでしょうか。

今回はうつ病の方、うつ病経験のある方215名を対象に、障害者手帳について知っているか、持たない理由はなにかを調査しました。

アンケート概要

アンケート概要
調査対象:うつ病・うつ病の経験がある方
調査方法:インターネット調査
調査期間:2023年12月15日~2023年12月29日
調査人数:215人(男性56名 女性69名)
年代:10代(1名)・20代(24名)・30代(55名)・40代(30名)・50代(11名)・60代以上(4名)

質問事項
1. 年齢
2. 性別
3. 障害者手帳について知っていますか?
4. 手帳を持っていない理由で最も当てはまるものを教えてください。
5. 今後障害者手帳を取得したいですか?
6. 手帳をとることでどんなメリットがあったら持ってみたいと思いますか?

約7割の人が障害者手帳について知っている

■障害者手帳について知っていますか?
知っている 44票(35.2%)
だいたい知っている 48票(38.4%)
聞いたことはあるが、詳しくは知らない 29票(23.2%)
あまり知らない 3票(2.4%)
知らない 1票(0.8%)

約7割の人が障害者手帳について「知っている」「だいたい知っている」と答えました。

手帳を持っていない理由1位は「自分が対象かわからない」

■手帳を持っていない理由で最も当てはまるものを教えてください。
1位:自分が対象かわからない 33票 (26.4%)
2位:障害者と思われたくない 26票 (20.8%)
3位:申請がめんどくさい 22票 (17.6%)
4位:必要性(メリット)を感じない 17票 (13.6%)
5位:医師から不要と言われた 8票  (6.4%)
6位:持つかどうか悩んでいる 6票 (4.8%)
7位:家族が反対している 2票 (1.6%)
8位:申請したが通らなかった 2票  (1.6%)
9位:診断されてから6ヶ月たっていない 1票 (0.8%)
その他 8票 (6.4%)

「自分が対象かわからない」が1位という結果に。自分が対象か分からないと答えた人のほとんどが障害者手帳のことは聞いたことはあるが詳しくは知らない人と答えた人でした。
2位の「障害と思われたくない」と答えた人は、障害者手帳についてだいたい知っている・知っていると答えた人が多かったです。障害者手帳に詳しい人ほど手帳を持つことに抵抗があるのかもしれません。

約5割の人が今後も手帳を取得するつもりはない

■今後障害者手帳を取得したいですか?
取得したい 25票 (20.0%)
取得したくない 60票 (48.0%)
検討中 40票 (32.0%)

約5割の人が手帳の取得をしたくないという結果でした。

どんなメリットがあったら手帳を持ってみたい?

どんなメリットがあったら手帳を持ってみたいと思うのか聞いてみました!

金銭的なメリットがあれば


女性・30代

所得税や税金が安くなるなら。


男性・30代

自治体の交通費が安くなるのであれば。


男性・20代

手帳をとることで毎月お金がもらえるメリットがあれば。

バスや電車の料金の免除や給付金などの金銭的メリットがあれば手帳を持ちたいと答える人が多い印象でした。

取得したことがばれない


男性・20代

取得しても家族や職場にバレないこと、何かしらの補助があるなら。


女性・20代

取得したことが会社にばれない、外へ出かけるきっかけになるように色々な割引が今よりさらに受けられるなどのメリットがあれば。

手帳を持っていることが周囲にばれないようにしてほしいという意見がありました。
手帳の所持が周囲に知られることで
「障害者扱いされたくない」「手帳を持つことで差別されるのでは…」
と考えている方がいました。

申請が簡単にできる


女性・20代

申請するのに手間がかからないのなら。


女性・20代

申請がオンラインで簡単にできるのであれば。

簡単に申請ができるようになってほしいというコメントがいくつかありました。
6か月間通院をして主治医の先生に診断書を書いてもらい、そこから自治体で申請をして1~3か月で手帳を取得することができます。手帳が取得できるまで長い期間がかかることや、申請のための手続きがめんどくさく感じる人も多いですよね。
オンラインで申請ができるようになることで手間がかからないし周囲に知られる可能性が減るのではという方も。

就職に影響が出ないこと


男性・30代

取得したことが今後の就職に影響が出ないなら取得がしたい。申請が簡単にスマートフォンからでも出来るならしてみたい。


女性・30代

取得はしたいが、再就職に不利になるかも……など考えてしまうので、他者にばれないようなら。

手帳を取得することで就職に不利になるのではと不安に感じる方がいるようです。
就職に全く影響が出ないなら取得してみたいという意見がありました。

病院関連でメリットがあれば


女性・20代

病院の料金が安くなるなら持ちたい。


男性・20代

病院の料金が安くなったり、受診しなくてもオンラインで薬が届くなら。

「病院代や薬代の料金が安くなる」「オンラインで薬が届く」
などの病院関連でのメリットがあれば手帳を取得したいと考える方も。

サポートが受けやすくなる


男性・30代

さまざまなサポートを受けやすい状態になるなら。


女性・20代

就労支援を受けられるなら取得したい。

持っているだけで24時間サポートを無料で受けることができたり、福祉のサポートを受けやすくなったりするのであれば持ちたいというコメントがありました。

他にも「障害者手帳を提示しなくても割引をできるようにしてほしい。」「長期間通院している場合、クリニックからお知らせや申請できそうと思える書類が欲しい。」「別の名前になれば持ちたい。障害者手帳という名前だと持つのにハードルが高く感じる。」という意見がありました。

どんなメリットがあっても持ちたくないという人も…


男性・30代

どんなメリットがあっても持ちたくない。私は重度のうつ病と診断されたが、自力で様々な事をして這い上がってきた。障害者手帳を持つことは、自分に厳しい私には考えられない。

今後も手帳を持ちたくないと答えた人は「どんなメリットがあっても持ちたくない。」「特にない」と答える人が多かったです。

手帳を持つことに抵抗を感じる方や持っていることで普通の扱いを受けることができないと感じる方もいました。

まとめ

うつ病・うつ病の経験がある方215名に手帳を持たない理由を聞いた結果

①約7割の人が障害者手帳について知っている
②手帳を持たない理由は「自分が対象か分からない」「障害者と思われたくない」
③約5割の人が今後手帳を持ちたくないと答えた

手帳について詳しく知らなくて自分が対象なのか分からない方や、手帳について知っているからこそ手帳を取りたくないと考える方、そもそも申請するのがめんどくさいと感じる方、それぞれ様々な理由から手帳を持たない選択をしているようです。

手帳の対象や申請方法などがもっと簡単にわかりやすくなり、周囲に絶対に手帳の取得が知られないようになれば手帳を持ちたいと思う方が増えるかもしれませんね。
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