うつ病経験者136名に聞いた!うつになってから参加しにくくなったイベントは?
・大勢の人が集まる場所が嫌いになった
・体調に波があって、出かけることが怖くなった
などと、うつになる前は簡単にできていたことが難しくなったという経験をした方も多いのではないでしょうか?
今回はうつ病の方、うつ病経験のある方136名を対象に、参加しにくくなったイベントとその理由を調査しました!
アンケート概要
調査方法:インターネット調査
調査期間:2024年01月30日~2024年02月13日
対象者 :うつ病・うつ病経験のある方
調査人数:136名(男性56名 女性80名)
年代:10代(1名)・20代(32名)・30代(45名)・40代(34名)・50代(20名)・60代以上(4名)
1. 年齢を選択してください
2. 性別を選択してください
3. うつ病発症後に参加しにくくなったイベントはありますか?
4. 最も参加しにくくなったイベントは何ですか?
5. 最も当てはまる理由を教えてください
6.具体的なエピソードを教えてください
約9割が参加しにくくなったイベントがある!
・はい 119票(87.5%)
・いいえ 17票(12.5%)
うつになってから、参加しにくくなったイベントがある方は87.5%で、約9割の方がうつ発症後の変化を感じているようです。
ではどんなイベントに参加しにくくなったのか、見ていきましょう。
最も参加しにくくなったのは「友人の集まり」
1位:友人の集まり 48票(35.3%)
2位:会社での集まり 23票(16.9%)
3位:親戚の集まり 22票(16.2%)
4位:結婚式 8票(5.1%)
5位:お葬式 5位(3.7%)
特になし 14票(10.3%)、その他 9票(6.6%)
※小数点第2位以下は四捨五入
1位は「友人の集まり」でした。
そして、2位「会社での集まり」、3位「親戚の集まり」と続きます。
では理由とエピソードを見ていきましょう。
参加しにくくなった理由:第1位「人間関係」
1位:人間関係(何か言われるのが面倒、人が怖い、関係が悪いなど) 49票 36.0%
2位:気持ち(参加することでネガティブな気持ちになるなど) 35票 25.7%
3位:体調(体調の波がある・外出に抵抗があるなど) 26票 19.1%
4位:環境(にぎやかな場所が苦手・遠方に引っ越したなど) 8票 5.9%
5位:お金(費用の負担が大きいなど) 4票 2.9%
参加しにくくなったイベントはない 13票 9.6%
その他 1票 0.7%
※小数点第2位以下は四捨五入
イベントに参加しにくくなった理由、第1位は「人間関係(何か言われるのが面倒、人が怖い、関係が悪いなど)」でした。
そして2位「気持ち(参加することでネガティブな気持ちになるなど)」、3位「体調(体調の波がある・外出に抵抗があるなど)」、4位「環境(にぎやかな場所が苦手・遠方に引っ越したなど)」、5位「お金(費用の負担が大きいなど)」と続きます。
では、具体的なエピソードを見てみましょう。
第1位「人間関係」
女性・20代
社会人一年目の時に、職場の人間関係が原因でうつ病になってしまい、誰かが話していると自分のことを悪く言っているような気がしたり、自分がいないところで自分のことを悪く噂させているような気がしたりしていました。
それからは人が信用できなくなり大人数の集まりが苦手になりました。
女性・30代
近況報告が辛かったです。
鬱というと何かと心配されたり、気を使うのではと気にしてしまい、億劫になって、本当のことを言えなくて辛かったです。
また、相手がバリバリ頑張ってる人だと自分が惨めになってしまい落ち込むこともあった。
男性・30代
親戚の中に他にも鬱を患った従兄弟、また鬱で自死した叔母がいます。
従兄弟と自分どちらが社会復帰出来て立派になってるか、比較される。
その他、内心は自分のことをどう思っているんだろうか、と考え込む。
女性・20代
年に数回親戚で集まることがあったのですが、鬱で仕事を休職している際、「なんの仕事してるの?」「忙しい?」「今日休み?」など聞かれるのが気まずい。
「相手と比較をし、落ち込む」「人の目や顔色が気になり、話に入れない」などと不安や恐怖を感じている方がたくさんいました。
人と関わることが相当ストレスだと感じていた方の中には、「自分が本当に望み、必要と感じる人間関係だけを厳選した結果、快適になった」という体験談も。
本当に関わりたい人を選んで付き合うことも、ストレス対策の1つのようです。
第2位「気持ち」
女性・20代
親戚など家族には特に病気を理解してもらえなくて、「~した方が良い」「~だからうつになるんだ」と距離が近いからこそうつ病患者の心にづけづけと入ってきます。
もちろん、体力もそうですがそんなの自分が一番わかってるのにできないからこうなっているんだと思い、傷つくのが怖いので親戚の集まりには一切参加しません。
女性・30代
周りのみんながキラキラ見えて成功していて、私だけ置いてけぼりの気持ちになる
友人などに会っても以前のように楽しいとは感じられるず、空気を壊してしまうと考えている方も多くいました。
第3位「体調」
女性・30代
娘が修学旅行から帰ってきて校庭に迎えに保護者が集まることになって、こわくて行けなくて普段あまり飲まないビールを飲んでから行きました。
娘にしてみればアルコールの匂いがしたかもしれません。
情けなかった。
女性・20代
友達と遊ぶ約束をとても楽しみにしていたが、当日すべての準備を終えてあとは玄関を出るだけなのに外が怖くて扉を開けることができなかった。
男性・30代
精神的に負担がかかるような状況だと、身体的にも発作やのぼせ、頻脈などが起こり、それによってその場に居続けることがむずかしくなります。
葬式や結婚式、会議など、周りに迷惑をかけてしまうかもしれない状況に出席することができなくなりました。
気力を振り絞って、準備をしても、玄関先で座り込んで、結局外出ができないことも・・・。
外出以外にも好きなもののイベントに予約をしたり、趣味の予定を立てることも苦手になったという方もいました。
第4位「環境」
女性・30代
自分自身としては周りの人が多いと緊張をしてしまうことがあり、場合によってはパニックになってしまうことがあることです。
男性・30代
人と話をするというエネルギーを使うことがしんどく、仕事関係だと気を遣ったり、社内営業したりと精神的に疲れることが多かった。
男性・30代
とにかく人が多いところに行くと思うだけで身体が震えてダメになってしまいます。
なった人じゃなきゃ分からないと思います。
その他にもストレス限界を超えると涙が勝手にあふれてしまう、音に敏感になり、騒がしい場所が苦手になったという意見もありました。
第5位「お金」
女性・30代
病気をきっかけに会社を退職したのですが、やはりすぐ安定した職業に就くことが難しく金銭面がかなり厳しかったです。
不眠の症状に悩まされることが多く不規則な生活をしていたので、ハローワークなどに就職相談をしたいと思っても営業時間内に行くことができませんでした。
日中のアルバイトも出来ない状態だったので、友人が気を遣って食事に誘ってくれても交通費や食費のことを考えるとなかなか積極的になれずとても悩みました。
男性・30代
うつ病になり休職を経て退職。
その後、療養をしながら、何かと生活再建をしてきたが、以前の大企業に勤めていた時の負い目があります。
また、病気のこともあり、同窓会等の案内は無視したり、同窓会事務局に引っ越しした際に転居届を提出しないなどをしています。
また以前の生活状況と違うことから、(以前の自分と)比較してしまい、さらにイベント事に積極的になれないと感じているようです。
まとめ
① 約9割がうつになってから参加しにくくなったイベントがある
② 「友人の集まり」に参加しにくくなった人が多かった
③ 「近況を聞かれると気まずい」「人と今の状況を比較してしまう」などの「人間関係」の理由から積極的になれないと答える方が最も多い
このことから、うつになって以前の自分と比較、さらに成功しているように見える他人と自分を比べて、自責をしてしまう、また体調が優れないことで、周りに迷惑をかけ、罪悪感が生まれるという負のループが生まれているのではないでしょうか。
今回のアンケートで印象的だったのは「体調不良やネガティブな気持ちは周りに迷惑をかける」と感じている方が多くいることでした。
誰かに今の状況やネガティブな思いを言うのは難しいですが、まずは練習としてカウンセラーや信頼できる人に悩みや今の気持ちを話してみるのも1つの方法です。
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